読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

赴く日記

赴くままに書きマウス

アイドルファンド失敗の歴史

f:id:teetion:20160316061333p:plain

あなたは好きなアイドルはいますか?そのアイドルを自分の思うようにプロデュース出来たらなあ。なんて夢を抱いたことはありませんか?

最近では、SNSや、ネットの掲示板などで、アイドルの熱狂的なファンたちが、「センターはこの子にすべきだ!」、「その売り出し方は気に食わない!」など、会社のプロデュースの方法に、異議を申し立てるような発言も見られます。そういったファンたちは、きっと皆、自分の好きなアイドルを自分の手でプロデュースしたいという夢を抱いていたに違いありません。

そういった、熱狂的なファンたちの、自分の好きなアイドルをプロデュースしたいという夢に目をつけて、アイドルに投資をすれば、そのアイドルのプロデュースに参加できるという、「アイドルファンド」が開始しました。自分が投資したアイドルのプロデュースに意見を述べることができるのはもちろん、そのアイドルがブレイクした際には、自分の手元にもお金が入ってくるという、まさに、ウィンウィンな商品として、話題性が広まりました。

アイドルファンドに投資したファン、つまり投資家に、還元するという仕組み

基本的な仕組みは、株式投資と同じです。アイドルは、CDを発売したり、写真集を作ったり、コンサートを開催したり、テレビ、ラジオなどのメディアに出演することで、利益を得ます。アイドルを会社に例えると、会社が事業を行って利益を得るのと同じことです。そして、こういった事業で得た利益を、アイドルファンドに投資したファン、つまり投資家に、還元するという仕組みになっています。

まだ、投資家たちが投資したお金は、アイドルたちの知名度を上げるために、CDやコンサートの宣伝する広告費や、アイドルたちがイベント会場まで移動するための交通費、また、オリジナルグッズを作る制作費、そして、アイドルたち自身の給与など、アイドルが事業を行うために必要となる経費に使われることになります。

また、投資をしたファンには、株主優待券と同じように、イベントへの優先参加権や、コンサートでVIP席を購入出来る権利など、ファンにとってありがたい特典も与えられます。

アイドルファンドを運営していたジェット証券とイニシアスター証券は倒産

アイドルファンド事業の先駆けとなったのは、ジェット証券でした。ジェット証券は2003年に登場し、初めて、アイドルに投資することで、そのアイドルをプロデュースすることが出来、さらに、そのアイドルが売れたときには投資家にも利益が得られるというアイドルファンドを売り出し始めました。また、続いて、イニシアスター証券という会社も、アイドルファンドの投資商品を売り出し始めました。

しかし、ジェット証券は、2009年に破産し、そして、イニシアスター証券は、2013年に破産というように、2社ともアイドルファンドを始めて、10年も満たない間に倒産してしまいました。

では、何故2社とも倒産してしまったのでしょうか?その理由は至って単純です。アイドルをプロデュースするという部分の採算性が極めて悪いからです。才能溢れる芸能人を抱える大手芸能プロダクションにおいて、マネージメントについて学び、プロとして生きてきたマネージャーが頭をフル回転させ、考え抜いた戦略で売り出したとしても、売れるアイドルはひと握りしかいないのが現状です。

また、もし仮に売れっ子になるとしても、デビュー後にすぐ売れるということはほとんど無く、売れっ子になるまでになかなりの時間を要してしまいます。

ファンが意見を述べたとしても、売れっ子になる可能性は低く、売れっ子になるにしても長時間かかってしまうこのアイドルファンドは、極めて効率が悪いと言えます。

新人グラビア☆アイドルファンド

アイドルファンドで売り出されたアイドルの例として、ジェット証券の、新人グラビア☆アイドルファンドという商品を挙げます。

投資の募集対象となったのは、青山愛子EIREI神谷怜奈島田早希、武市智子の5人でした。結果は青山愛子は、42%以上の利回りを出し、この投資商品の中でダントツの運用成績をたたき出しました。

アイドルファンドで売り出されたアイドルについて - 株初心者に贈る株式投資入門

また、島田早希、武市智子は、なんとか、元本割れはしなかったものの、EIREI神谷怜奈は、元本を割ってしまい、60%もマイナスになるという運用成績になってしまいました。青山愛子へ投資した投資家たちにとっては、成功で、人気のアイドルに投資することで、それなりのリターンを得ることができることは証明されましたが、しかし、やはりその後も、お茶の間で愛され、長い間活躍するようなレベルのアイドルは生まれることはなく、ジェット証券は倒産につながってしまいました。

アイドルファンドの採算性を実感させられる結果となりました。